よく使うGoogle Search Consoleの3つの基本機能

Google Search Console は、Google 検索結果でのサイトのパフォーマンスを監視、管理できる Google の無料サービスです。自分のサイトが Google 検索結果に表示されるようにするために Search Console に登録する必要はありませんが、登録していただくとサイトが Google にどのように認識されるかを確認し、検索結果でのサイトのパフォーマンスを最適化できるようになります。
出典：Search Console ヘルプ｜Google Search Consoleとは

少し、難解ですね。

簡単にご説明してしまえば、「Googleが運営する自社サイトどのように認識しているか」を確認でき、さらに「運営者からGoogleに働きかけること」も可能なツールです。
Googleとサイト運営者の相互の橋渡しをしてくれるツールといえます。

Google公式の紹介動画がありますので、全体を俯瞰していただくのにお役立て下さい。

様々な機能を利用することができますが、通常の運営でよく使う（チェックする）機能としては
・検索キーワードやクリック率を調べる
・自サイトへのリンクを確認する（逆SEO（Search Engine Optimization）対策・リンクの否認）
・サイトへのクロールを早める
が多いかと思います。

特に2015年のYahoo!検索エンジンのSSL化により、Google Analyticsで十分な検索キーワードを取得できない状況となったため、Google Search Consoleの「検索アナリティクス」は有用なツールです。

よく使う基本的な機能を導入部分からご紹介させていただきます。

導入方法

Google Search Consoleの利用にはGoogleのアカウントが必要です。既にGoogle analyticsなどのGoogleのサービスをお使いの方は、そちらをお使いください。
ただ、個人のアカウントの場合は、会社（事業）のアカウントを別に取得した方が管理がしやすい面がありますので、別で取得されるとベターです。

以下のURLからGoogle Search Consoleへログインします。
http://g.co/searchconsole

次に「プロパティ」を追加します。プロパティとはWebサイトもしくはアプリを選択しますが、通常のWebサイト（ホームページ）の場合はウェブサイトを選択して、Webサイトのアドレス（http://またはhttps://ではじまる文字列）を入力してください。

Webサイトの所有権の確認画面へ移行します。Googleに間違いなくWebサイトの所有者（改変できる立場）であることを証明する作業です。
所有権の確認の方法は複数ありますが、
・Googleアナリティクスを使う方法
・HTMLファイルをアップロードする方法
が比較的容易です。

既にGoogleアナリティクスを設置済みの場合は、「確認」ボタンを押すことで確認が済みます。ただ、トラッキングコードの挿入位置や、Googleアナリティクスの管理権限によっては所有権の確認ができない場合があります。
その場合は、「別の方法／HTMLファイルをアップロード」などから所有権の確認を済ませてください。

「HTMLファイルをアップロード」や「HTMLタグ」は、Webサイトを更新可能（FTP接続可能）でなければ対応できません。不明の場合はサイト制作者や管理者にお問い合わせください。

検索アナリティクス

2012年にGoogleが、2015年にYahoo!が検索エンジをのSSL化したため、Googleアナリティクスで流入キーワードの多くを取得不可能となりました。
Search Consoleの検索トラフィック＞検索アナリティクスでは、最大直近の3ヶ月の検索クエリ（キーワード）、表示回数、クリック率、掲載順位を取得できます。
どのようなキーワードでの流入が多いのかを確認するだけでなく、表示回数が多がクリック率が低いページを抽出し、ページタイトルやmeta descriptonなどの改善実施などの対策を行うことができます。

Googleアナリティクスのように90日以上の過去のデータは蓄積されませんので、適宜ダウンロードも可能です。

サイトリンク／リンクの否認

長くWebサイトを運営していると、多様なサイトからリンクされる場合があります。
適切なサイトからのリンクであれば歓迎すべきことですが、過去にSEO（Search Engine Optimization）業者からSEO（Search Engine Optimization）対策として大量の無意味なリンクを購入した場合や、嫌がらせ目的のネガティブSEO（Search Engine Optimization）のリンクなど、不適切なリンクは歓迎できるものではありません。

Google Search Consoleでは、自サイトへのリンクをどのように認識しているかを確認でき、その中から不適切なリンクを否認することで、サイトの評価・健全性を高めることができます。

リンクの否認
https://www.google.com/webmasters/tools/disavow-links-main

リンクの否認は通常の運営では、実施する必要は少ない機能ですが、急激な順位下落が続いた場合は、一度検討いただいても良い機能です。

Fetch as google／インデックスを促す

Fetch as googleは直訳すると「Googleを連れてくる」や「Googleを呼んでくる」といった意味になるでしょうか。
Fetch as googleには大きく以下の2つの機能があります。
1.Googelのクローラーに巡回（再クロール）を依頼する
2.Googleのクローラーがどのように表示（レンダリング）するのか確認する
です。

特に1.のクロールの依頼は、サイト公開当初や、新しいページを作成した場合、大幅な更新を行った場合などに利用できます。
2.はGoogleがどのように画面の「表示」を理解しているかを確認できます。レスポンシブデザインなどでスマートフォンの表示を確認する際などに便利です。

よく使う1.の機能の概要をご案内いたします。

左側のメニューより、クロール＞Fetch as Googleを選び、URLの記入画面に移行します。赤枠内に、インデックスを促したいページのアドレスを入力し（トップページの場合は空で）、「取得」ボタンを押します。

確認画面が表示されますので、「私はロボットではありません」にチェックを押し、単一ページの巡回依頼の場合は「このURLのみクロールする」をチェックしてください。
「このURLと直接リンクをクロールする」は、依頼するページのリンク先まで再クロールを行います。両方とも月ごとの回数制限がありますのでご注意ください。
基本的に単一ページのみ改変や公開した場合は、「このURLのみクロールする」でよいかと思います。

大幅にコンテンツを充実させた場合などに、再クロールを依頼すると、短期間で検索順位が向上するケースもありますので、ぜひ、ご利用になさってみてください。

インデックスの推移を確認する

まめに管理されたサイトであれば、公開から少しずつインデックスされるページ数も時間と共に比例していきます。

以前、公開後のお客様で順調にページも更新いただき、適切にインデックスされると共にアクセスも増えておりましたが、Googleインデックス＞インデックスデータで確認していたところ、急激にインデックスが増加している時期がありました。
お客様側では、急激なページの公開は行っておらず、意図せず特定の記事が重複して存在する現象が起こり、同じページが別のURLで登録されている状況と判明しました。
canonicalの設定を行い、不要なページは削除することで意図するインデックス数に戻りました。

重複するページは、Googleもどちらが主なページかを判別できず、ページの価値が分散してしまう場合があります。特に通販のサイトでは、複数カテゴリの登録や色柄などのバリエーションで意図しない重複が発生する場合がありますのでご注意ください。

Googleとの良好な関係作りに

SNSや、スマーフォンアプリの出現により以前より検索の重要度は少しずつ下がってきています。
ただ、目的意識（疑問や悩み）をもって検索するユーザーは、購買やお問い合わせの熱量も高くお客様になっていただきやすい層といえます。
Google Search Consoleは、検索ユーザーを連れてきてくれるGoogleと、自分のサイトをつなぐ有効なツールです。
自社サイトを充実し、検索ユーザーにもGoogleとも良好で健全な関係を築くのに役立つツールです。
是非、自サイトの分析やGoogleへの働きかけにご活用ください。

Google公式の「Search Console ヘルプセンター」では機能の概要、基本操作から、応用までご案内されています。
https://support.google.com/webmasters?source=404#topic=3309469